あなたの周り(あなたが女性ならあなた自身も含めて)には、痩せたがっている女性はどのくらいいますか?
逆に、太りたがっている女性はどれくらいいるでしょうか?
おそらく痩せたがる女性が大半を占めているのではないかと思います。
では、なぜ女性は痩せたがるのかを考えたことはありますか?
痩せたがる女性の美意識は果たして本当に正常なのか。
今回は、日本人に多い痩せたがる女性の美意識を心理的側面から歩み寄って紐解いていきます。
・痩せたい女性の方
・痩せたがる心理を知りたい方
・痩せる美意識に疑問がある方
目次
痩せたがるのは生物的にはおかしい
そもそも生物学的に、痩せたがる理由がありません。
つまり、一つの生き物としては痩せることにメリットはないのです。
動物を飼っている人ならわかるかと思いますが、エサを与え続ければ彼らは無制限に太り続けていきます。
それは、彼らには「太っていると醜い」「痩せている方が美しい」という価値観が存在しないからです。
また、どの動物にも見られますがメスは適齢期になると体に脂肪をため込むようにできています。
体のつくりが太るようにできていて、もちろん人間も例外ではありません。
全ての生き物に共通して存在する価値観は「食べれる時に食べておく」であるはずなのに、痩せたがるのはどういうことでしょうか?
痩せたがる女性の心理
人間が生き物らしく振舞うのであれば、痩せたがることなんかないはずです。
しかし多くの女性が痩せたがっているのは、ほかの動物にはない「文化的要因・社会的要因」からきていると考えられます。
そもそも人間には承認欲求という欲が備わっており、これは周りに認められたいと願う欲望のことを指します。
参考:承認欲求についての心理学的考察(正木大貴 著)
女性は男性から承認されることで生殖行為に発展し子孫を残すことができてきた文化的背景がありますから、まずは男性から認められたいという承認欲求が原因であると考えられます。
また一説には、先ほど説明した体の仕組み上、太るよりも痩せる方が難しいので、その難しいことをこなしている女性は美意識が研ぎ澄まされているとみなされるためだという説があります。
周囲が評価するという文化的な背景があるために、痩せたがる女性が多くいるのです。
これは豊かな国に多く見られる現象で、今でも赤道付近の国や飢饉が起こるような国では、太っている女性が美しいとされています。
貧しい国では逆に痩せることより太ることの方が難しいですからね。
しかし、その中でも特に日本は特に痩せたがる女性が多いと言われています。
それはなぜでしょうか?
なにか特別な心理作用でも働いているのでしょうか?
日本人女性の独特な美意識
海外でも健康的に痩せることは良しとされていますが、それにしても日本人女性の痩せたがる願望は異常なように見えます。
なぜ世界各国の中で日本人女性はここまで痩せたい願望が強いのでしょうか?
独特な心理効果でも働いているのか、あるいは長い歴史の中で構成されてきた日本人特有の美意識なのか。
調査の結果、主な理由が3つほどあるということが明らかになりました。
起用される女性タレントによる美意識の刷り込み
日本で人気のある女性タレントやインフルエンサーは、海外に比べて痩せ型であることが多いです。
日ごろから目につく「日本人女性女性の代表」のような位置づけのある有名人がみんな痩せ型のため、一般女性は「痩せ型=美しい」というある種の刷り込み教育を施されているのです。
先ほども述べたように、女性には男性からの承認を得たいという欲求があります。
平たく言えば異性にモテたいと思う心理です。
古来より男性は、より健康でより美しい女性を求めてきた背景があります。
現代においては、世の中で美しいとされている人間がみんな痩せ型なため、日本人女性は痩せたがる傾向にあるのです。
日本人は右に倣えの国民性であるから
上記のように、多くの女性が理想とする「女性像」が痩せ型であるため、美意識の高い日本人女性はそれを目指し始めます。
すると、集団の中からはみ出したくない右に倣えの国民性である日本人は、「みんなが痩せているから私も痩せなくてはならない」という心理になります。
顔は変えられませんから、体型や髪型などで理想像に近づこうとするのです。
ある種の強迫観念ともとれるのでしょうが、当の本人たちはそれを当然のことであるかのようにふるまっていますから不思議なものですね。
もし周りの人間が太っていたら、痩せたがる女性の数は激減するはずです。
心理的観点|女性は同性の目を気にする
現代ではもっともこれが大きな要因でしょう。
女性は、男性が思う以上に同性からの目を気にします。
レズビアンというわけではなく、綺麗とされている人の周りには同じような人が集まりますから、そのコミュニティへの参加権を欲しているのです。
また、太ると着られる洋服も限られてきますし、女性用の服は標準体型よりやや痩せ型の人が着ると最も美しく見えるように設計されています。
すると女性は女性同士で痩せるための情報を交換しだし、それが新たなコミュニティ形成につながります。
痩せている人同士のコミュニティでは、太っている人の存在は許されません。
昨今ではSNSの普及により自身の容姿と向き合う機会もふんだんに増え、その分コミュニティが新たに作られる敷居も低くなりました。
以上のように、女性はコミュニティへの参加権を得たいという願望が作用して痩せたがるのだと結論付けることができます。
前項の日本人の国民性とあわせて考えれば、日本人女性が痩せたがるその心理や構成されてしまった美意識が海外諸国のものとは異なることがわかるでしょう。
痩せている女性は本当に美しいか
では、痩せている女性は本当に魅力的であると評価されるのでしょうか。
これは、Twitterにて行ったアンケートの結果です。
これを見る限り、やはり女性は同性からの目が気になるからか、痩せている女性のほうが魅力的であると回答する人の方が多い結果となりました。
一方男性からの回答は、肉付きの良い女性の方が魅力的であるという回答の方が割合として高いという結果が得られました。
痩せている女性が本当に美しいか、という趣旨ですが、これは性別で美意識や価値観に差があるため一概に結論付けるのは困難であると言えます。
ここでは、痩せすぎも太りすぎも評価されるものではないが、どちらを魅力的に感じるかは当人の美意識に由来すると結論付けることにします。
まとめ
女性(特に日本人女性)が痩せたがる心理や美意識の総体が理解できたでしょうか。
筆者はこの価値観があっているとも間違っているとも思いません。
時代の流れが作った価値基準であって、それ自体の善悪を論じることそれ自体は不毛であると考えるからです。
しかい、痩せすぎるのは注意した方がいいですね。
本人が痩せすぎであると自覚しない限り、ともすれば痩せ続けてしまう可能性があります。
ここでその警鐘を鳴らし、筆をおくことにします。
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